今さら聞けないIoTとは?産業&身近な例の2つの変化を考えてみよう

松本 健太郎

Iotという言葉を、近年ますます聞くようになりました。

巷では多くの雑誌がIoTを特集し、書籍も何冊も出ています。しかし、難しい解説も多くて理解するのが難しい……そう思う方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、簡単にIoTを解説していきたいと思います。

「Internrt of Things」の意味から始まり、IoTが広まると、世の中がどのように変わっていくのかを考えていきましょう。

ヘルスケア・物流・店舗・小売の3つの産業と私たちの身近な生活に、IoTはどのような革新・変化を及ぼすのでしょうか?
 

1. IoTって何?

では、さっそくIoTを紐解いていきましょう。

1-1.IoT=Internrt of Thingsの意味は?

IoTの意味をご存じですか?

IoTは「Internrt of Things」の略で、日本ではよく「モノのインターネット」と訳されます。

「モノのインターネット」だとわかりにくいのですが、IoTは、あらゆるモノがインターネットに繋がることを意味します。インターネットに繋がることで、モノ同士が相互に通信したり、位置情報を共有することで遠隔からコントロールできたりします。

頭の中に「?」が浮かんだ方にも、身近にIoTを実感できるものがあります。

それはスマートフォンです。スマートフォンは電話がインターネットに繋がったことで、様々な機能を持つに至りました。

1-2. IoTのThingsって何を指しているの?

ところで、IoTの「Things」って何を指しているのでしょうか?

先ほど「あらゆるモノ」とさりげなく言いましたが、実際にIoTの「Things」は、特定のモノを指す言葉ではありません。

一応、IoE(Internet of Everything)という言葉もありますが、IoTほどメジャーではない上に、ほぼ同じ意味です。IoTの「Things」は、「あらゆるモノ」を指しています。

出典元:IT用語辞典「IoT 【 Internet of Things 】 モノのインターネット / インターネットオブシングス」

1-3. IoTは、ユビキタス?

さてIoTと聞くと、最近提唱された概念だと思う方は多いと思います。

しかし、実は2000年代初頭にはユビキタスという名前で、同じような概念が提唱されていました。(聞いたことがある方も、少なくないはずです。)

では、IoTとユビキタスは何が違うのでしょうか?少し長いのですが、総務省の文章を引用したいと思います。

「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークにつながる「ユビキタスネットワーク社会」は2000年代前半から構想されてきたが、後述するような要素技術の進展等を背景として、近年、急速に現実化が進んでいる。パソコンやスマートフォン、タブレットといった従来型のICT端末だけでなく、様々な「モノ」がセンサーと無線通信を介してインターネットの一部を構成するという意味で、現在進みつつあるユビキタスネットワークの構築は「モノのインターネット」(IoT: Internet of Things)というキーワードで表現されるようになっている。

出典元:総務省HP「ユビキタスからIoTへ」

総務省の文章を読んでわかることは、IoTとユビキタスは違うものではなく、ユビキタスの構想が近年の技術進化によって、IoTとして現実味を帯びてきているということです。
 

2. IoTが広まると、何が変わるのか?

では、IoTが広まると、いったい何が変わっていくのでしょうか?

ここでは「産業」と、「身近な例」の2つの視点から見ていきましょう。

2-1. IoTで革新が起きる産業

こちらはマッキンゼーが発表した、2025年に起こりうるIoTの経済的なインパクトを表しています。全体で4兆〜11兆ドルという経済インパクトもさることながら、実に多くの
産業に革新を起こすことがわかります。

Unlocking the potential of the Internet of Things

Unlocking the potential of the Internet of Things


 

出典元:McKinsey & Company:「Unlocking the potential of the Internet of Things」

今回は、その中からヘルスケア・物流・店舗・小売の3つの産業をピックアップしました。

ヘルスケア

IoTがヘルスケアに起こす革新は、以下の2つの視点で紐解くことができます。

1. 身体にセンサーをつけて身体情報や行動履歴を取得する
2. 取得した情報をインターネットが「別の場所」に運ぶ

前者は、たとえばFitbitのように、身につけるだけで歩いた時間や運動時間・睡眠時間・心拍数の測定などができるウェアラブルデバイスがすでに可能にしています。

Fitbit webサイト

Fitbit webサイト


 

Fitbitは、取得した情報をスマートフォンの専用アプリに送ることができますが、先に述べた「別の場所」とはアプリだけではありません。

離れた家族同士で健康状態を管理したり、取得した情報を元に電子カルテを作成したり、クラウドサービスにデータを蓄積して分析したりと、ネットワーク内で即時的に情報を共有することができるようになるのです。

物流

IoTが物流に起こす革新は、主に「荷物」と、「荷物を運ぶ車両」がインターネットに繋がることによって生まれます。

まず、「荷物」がインターネットに繋がると、荷物の場所を常に追跡することができます。即時的に荷物の居場所がわかるので、紛失の可能性は大幅に減りますね。

そして、「荷物を運ぶ車両」がインターネットに繋がることで、故障する前にメンテナンスを行ったり、車両が通るべき最適経路を分析できる、といったことも予想されます。

「荷物」と「荷物を運ぶ車両」のIoT化が進めば、物流という産業全体で大きな最適化が望めます。

参考:「IoT時代のロジスティックス戦略」幻冬舎 著者:秋葉 淳一・渡辺 重光

小売

IoTが小売に起こす革新は、顧客に対するものと、在庫管理の2つの軸があると言えます。

前者は、センサーが顧客の行動情報を随時取得して、インターネットを通じてデータを蓄積し、そのデータの分析からより良い顧客体験を導き出すことが可能になります。

具体的には、顧客の行動パターンを分析して商品の位置を変えたり、個々の顧客ニーズに合わせたクーポンを即時的に配信したりといったことが挙げられます。

後者の在庫管理においては、在庫の各商品がすべてインターネットに繋がれば、手作業で行っている棚卸しといった作業をシスマチックに行うことができ、大幅に運営コストをカットすることができるのです。

2-2. IoTが私たちに及ぼす身近な変化

IoTは、私たちの身近な生活にも変化を及ぼします。

Amazon Dash Button(アマゾン・ダッシュ・ボタン)を例に挙げて、考えてみましょう。

Amazon Dash Button

Amazon Dash Button


 

Amazon Dash Buttonは、2015年4月アメリカで開始されたAmazonのサービスで、日用品などの補充が必要な商品を、ボタンを押すだけで届けてくれるというものです。

エイプリルフールだと勘違いした人がいるくらい、このサービス自体すごいものですが、今後さらにIoT化が進めば、日用品がなくなるタイミングをセンサーが自動的に感知するので、もう私たちがボタン押す必要すらありません。

Amazon Dash Buttonは一例ですが、他にも冷蔵庫や掃除機、コーヒーメーカーといった様々な家電や、玄関のドアや防犯カメラといったセキュリティに関わるものまで、私たちが普段の生活においてアナログで行っていることは、すべて即時的・自動的に行えるようになるかもしれません。
 

今回のまとめ

今後すこしずつ広まっていくIoTを、私たちの社会や生活をより良くするために活用していきたいですね。そのためにも、今回のコンテンツを一つのきっかけとして、IoTにより深い関心を持っていただけたら嬉しく思います。

他にも、IoTについては以下で簡単にまとめています。こちらもご参考ください。

大注目!どのビジネス誌よりも解りやすく「IoT」をまとめましたhttp://blog.ebis.ne.jp/marketing/about-iot/