アドラー心理学に学ぶ|マーケターが仕事に活用できる3つのポイント

松本 健太郎

世界3大心理学者といえば、かの有名なフロイト、ユング、そして今回ご紹介するアドラーです。

アドラーの心理学は、ある意味では「異端」と呼ばれることもしばしばあり、彼の心理学は哲学の領域にまで及びます。

一見偏屈な理論に思われていたアドラーの心理学ですが、近年になってその訴えが注目されることとなり、現代社会や対人関係、マーケティングに活用される機会も増え、関連書籍も飛ぶように売れています。

今回は汎用性の高いアドラー心理学について学び、マーケターがマーケティングに活用できる教えを、3つのポイントから見てみましょう。

 

アドラー心理学とは何か?「劣等感」を糧にして

アドラー心理学とは、心理学者アルフレッド・アドラーの思想からはじまり、後継者たちが発展させた心理学です。
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出典:Wikipediaーアルフレッド・アドラー

正式な名称は「個人心理学」と言い、日本では、2013年の『嫌われる勇気』の出版やテレビでの紹介により、多くの人に知られるようになりました。

アドラー心理学の大きなキーワードは「劣等感」です。

他の大方の心理学は「過去」のトラウマやから、今の心理を読み解くことが多いのに対し、アドラー心理学は真逆とも言える理論、つまり「現在」の劣等感が過去や今の人間関係を作るという理論を展開しています。

 

1. 目的論:反省ではなく、次のマーケティング施策に活かす

たとえば、マーケティング施策で思ったような結果が得られなかった時に、「自分のプランニングが悪かったかもしれない」と反省すると、原因ばかりに目を向けてしまいがちです。

こんな時は、アドラー心理学の「目的論」が役立ちます。

従来の心理学にある「原因論」では、人間の行動を過去の原因に求めるのに対し、アドラーの「目的論」では、人間の行動を目的達成のためのものだと考えます。

あなたがした「プランニング」は過去のことで、どんなに反省しても、人間の力で変えることはできません。つまり、「原因論」で問題を考えてしまうと、自分の力ではどうしようもできないことに理由を求めてしまい、いつまでも悩み続けてしまいます。

対してアドラー心理学は「目的論」で考えます。

目的論は、人間の行動には目的があると考えて、その目的を把握しようという考え方です。つまり、あなたは「悩み続けることで目的を達成しようとしている」と考えるのです。

悩み続けることは、「さらなる飛躍をイメージしていたい」という向上心の裏返しなのかもしれません。つまり、アドラー心理学で考えれば、悩み続けることで、さらなる飛躍をイメージするという「目的」を達成している状態であるということになります。

このように「目的論」で解釈し、過去の経験を失敗と認知させるような「劣等感」に浸らず、これからの未来の目的に目を向ける「向上心」に変換できれば、失敗したマーケティング施策を反省する不利益な時間を、次の施策に活かす有意義な時間にすることができます。

 

2. 承認欲求の否定:自分が信じたクリエイティブを選ぶ

人間は認められたいし、賞賛されたいと言う「承認欲求」があり、この欲求が満たされると、「自分には価値がある」と感じ、「幸せ」を感じます。

しかし、この「承認欲求」は裏を返せば、常に他人の目線を気にして、期待に応えるようにするということで、いわば「嫌われないようにする」欲求でもあるのです。

アドラーは「他人からどう思われるかは気にするな」と言います。

相手に嫌われるなどの「劣等感」を捨て、相手に認められたい欲求をなくし、「嫌われる勇気」を持つことで、本来の力をありのままに発揮することができます。

マーケターは時に過去のデータが全くない状況で、広告のクリエイティブを決定することがあります。マーケットの反応は、経験豊富なマーケターであっても読み切れるものではありません。

アドラーが言うように、他人からどう思われるかを気にしなければ、自分が信じたクリエイティブを選ぶことができるでしょう。(たとえマイノリティであっても、他のメンバーの反対意見を押し切ったとしてもです。)

 

3. 課題の分離:誰の課題なのか?

アドラー心理学では、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩み」と言い切っています。アドラーは、対人関係を円滑にするために、まず「課題の分離」をして、「これは誰の課題なのか?」を明確にすべきと説きます。

マーケティングは基本的にチームで行いますが、課題をチームで認識して、各メンバー(あるいはグループ)でしっかりと「課題の分離」をしないと、チーム間の対人関係を円滑にすることは難しいでしょう。

マーケティング施策においては、すべてが連動しているので、分離するのは難しいかもしれませんが、「プランニングの課題なのか?」「動画広告のクリエイティブが課題?」「効果検証の体制が課題?」といったように課題を挙げて、チーム内で誰が対応していくのかを明確にすることは重要ではないでしょうか?

 

まとめ

アドラーは劣等感というネガティブなものを、ポジティブに活かすことができると主張しています。

逆境に立たされたとき、その「劣等感」を逆手に取って、いかに前向きに発想を切り替えて手を打つか、というのも大切なマーケターとしての能力かもしれません。



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