データサイエンティストってどんな仕事?資格はいるの?

松本 健太郎

データサイエンティストって、どんな仕事でしょうか?

ここ最近、あちこちで耳にする「データサイエンティスト」ですが、どんな仕事をしているのかをイメージするのは難しいですよね。

データを扱って、複雑で難解だけど美しいグラフを作る人?いやいや、ビックデータからたった一つの解を見つけて、業務改善提案を社長にする人?皆さんのデータサイエンティストのイメージも様々だと思います。

今回は、データサイエンティストの仕事について知りたい方のために、どんな仕事をするのか?どんなスキルが必要なの?資格はいるの?といった疑問に答えていきます。

なるべくわかりやすい言葉を使ったので、さらっと5分ほどで読めるかと思います。それでは、データサイエンティストについて理解を深めましょう!

 

1.データサイエンティストって、どんな仕事?

データサイエンティストの仕事を知るために、まずはデータサイエンティストという言葉の定義から見ていきましょう。参考にするのは、一般社団法人データサイエンティスト協会の言葉です。

「データサイエンティストとは、データサイエンス力、データエンジニアリング力を
ベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」

出典:一般社団法人データサイエンティスト協会「データサイエンティストの定義」

データサイエンス力・データエンジニアリング力が必要だということはわかりますが、馴染みがない人にとっては、わかりにくいかも知れません。まず、データサイエンティストが行う仕事に焦点を当てるとわかりやすいでしょう。

データサイエンティストが行う仕事を端的に言うと、「膨大なデータを意味あるものに変え、ビジネス上の課題を解決すること」です。

たとえば、ある家具メーカーの店舗別の売上データを加工して地域別・時間別に売上推移を可視化したり、人口動態などの変動要因を加味して、詳細を洗い出したりといった仕事です。

ただ、ここではわかりやすく説明するために簡単な例に止めています。当然データを加工したところで、アクションに繋がらないと意味がありません。

関係部署に課題の詳細をヒアリングしたり、仮説検証のためにキーパーソンに働きかけたりと、成果を出すためにデータサイエンティストがしなくてはならないことは、実際のところ多岐に亘ります。

 

2. データサイエンティストに必要なスキルセット

協会では、データサイエンティストに必要なスキルセットを以下のように図解しています。

データサイエンティストに求められるスキルセット

データサイエンティストに求められるスキルセット


 

出典:一般社団法人データサイエンティスト協会「データサイエンティストに求められるスキルセット」

課題を設定して整理し、解決まで導く一般的なビジネスマンにも求められる力(ビジネス力)を有し、かつデータを意味のある形に加工する力(データエンジニアリング力)を有し、バックグラウンドに情報処理、人工知能、統計学といった学問の知恵を持ち実行する力(データサイエンス力)を持っている・・・。

この3つのスキルを有する人材は、さすがに理想に近い存在ですが、データサイエンティストには、このような能力が求められる仕事だということは理解いただけたかと思います。

 

3.データサイエンティストの6つの仕事

ここでは、さらにわかりやすく理解するために、データサイエンティストの仕事を以下の6つに分けて解説していきます。

1.何を知りたいかを決める(要求・要件定義)
2.必要なデータを洗い出す(設計)
3.必要なデータの計測を行う(開発)
4.データの加工・成型を行う(開発)
5.データの分析を行う
6.分析結果と要件を照らし合わせる

それでは、一つずつ見ていきましょう。

3-1. 何を知りたいかを決める(要求・要件定義)

データサイエンティストの最初の仕事は、まず課題を見つけることです。課題を見つけるためには、そのための要件定義を行い、何を知りたいかを決めなくてはなりません。

式を与えられて解くよりも、自ら課題を見つけて答えを見つける方が難解です。それだけにデータサイエンティストには高い課題設定力が求められます。

3-2. 必要なデータを洗い出す(設計)

要件定義ができたら、その要件定義に沿って必要なデータを洗い出していきます。最終的なアウトプットの精度を高めるためにも、どれが本当に必要なデータかを見極める能力が求められます。

3-3. 必要なデータの計測を行う(開発)

必要なデータを洗い出したら、次はそのデータを計測するためのプログラムを開発します。ここではプログラムが書ける、あるいは書けなくても設計を指示できる知識が求められるでしょう。

3-4. データの加工・成型を行う(開発)

必要なデータを計測できたら、次は分析をスムーズに行うために、そのデータを加工・成型します。

計測が済んだ段階ではただの膨大な数値データなので、そのままではアウトプットを導けません。加工・成型の段階では、意味あるデータに変換したり、見やすいようにグラフ化したり、余計なデータを省いたりといった作業を行います。

3-5. データの分析を行う

データを加工・成型したら分析を行います。設定した課題が正しかったのか?あるいは、てんで見当違いだったのか?多くの発見はこの段階で起こります。

3-6. 分析結果と要件を照らし合わせる

最後に、分析結果と最初に行った要件定義の内容との照らし合わせます。つまり、設定した課題に分析から導き出した解決策で解決できるのかをここで見定めるのです。

 

4.データサイエンティストに求められる資格

こちらはGoogleトレンドで調べた「Data Scientist」の人気度です。すべての国を対象に過去5年間で調べています。

Data Scientist

Data Scientist


 

ご覧の通り、ここ5年の間でデータサイエンティストの世界的な注目度は、じわじわと徐々に上がっています。
「データサイエンティストになるには、どのような資格が必要ですか?」といった質問をよく聞きますが、ご覧の通り最近の5年間で注目され始めた仕事です。「XXXという資格がないとデータサイエンティストにはなれない」といった明確な答えはありません。

ただデータサイエンティスト協会が挙げた3つのスキルセットは、どれもデータサイエンティストに求められるものです。資格を取ろうとすることも大事ですが、3つのスキルセットを高める努力をすること。そして、ビジネス課題を解決しようと実際にアプローチしていく実戦の方が大事かもしれません。
 

今回のまとめ

データサイエンティストという言葉自体は新しいものですが、データをビジネス課題の解決に活かそうとする試みには歴史があります。
今回、少しでもデータサイエンティストに興味を持った方は、ぜひ本を読んだり以下の参考記事を読んで理解を深めてみてください。

参考記事:
「今日から実践できる!分析の力で組織を動かす極意~データ&ストーリーLLC 柏木吉基様~」
「「データサイエンス」の最初の1歩はエクセルで十分!?課題解決に役立つ、データ分析の進め方」