目標達成や努力に疲れたあなたへ〜荘子の3つの言葉で心を穏やかに

松本 健太郎

現代社会を生きる上で、目標達成や意思決定、努力などは避けて通ることができません。

もちろん、高い目標を完遂できた時の達成感や、重要な意思決定が成功した際の喜びは他に代えがたいものがありますが、成功する瞬間というのはごく限られており、多くは失敗や苦難がつきまとうでしょう。

あまりに長いトンネルから抜け出せないでいると、時に心は悲鳴をあげてしまいます。

心の悲鳴は外面的なものではないため本人でさえ気付くことができず、鬱病をはじめとした精神疾患に陥ってしまうこともあります。そのようなことが起こる前に、荘子の言葉で心を休ませてあげませんか?

今回は、心穏やかになる荘子の言葉を3つピックアップしてみました。

 

荘子とはどんな人物か

荘子(紀元前370年-紀元前287年)は、中国の思想家で道教の始祖の1人とされる人物です。

「自然思想」として知られる思想は現世を超越した考え方として知られ、世俗世界から距離を置いた自然世界と合一するための知恵として知られます。

それは「解脱」するための知恵とも言え、達観した言葉の数々は、疲れた現代人の心を癒やしてくれます。

 

1. 荘子の言葉|人、大いに喜ばんか、陽を毘らん。大いに怒らんか、陰を毘らん。

「人、大いに喜ばんか、陽を毘らん。大いに怒らんか、陰を毘らん。」という荘子の言葉があります。

“人は喜びすぎてもいけないし、怒りすぎてもいけない”という意味を持つ言葉で、”常に平常心であれば、マイナスの感情に心が支配されることもない”という意味を持ちます。

日常生活の中で発生する怒りや喜びの感情は、目の前を濁してしまいます。

感情のままに生きることを否定するわけではありませんが、冷静でいることは心を鎮めるだけでなく見るべき現実をありのまま見せてくれるという点で有用です。

特に感情の起伏が大きいことを自覚している方は、この言葉を心に刻み、少しでも冷静でいることを心がけてはいかがでしょうか?

 

2. 荘子の言葉|小知は大知に及ばず、小年は大年に及ばず。

荘子の「小知は大知に及ばず、小年は大年に及ばず。」という言葉も、現代人が学ぶべき言葉でしょう。

この言葉は、”狭い知識は広い知識に及ばず、経験の浅い人は経験豊富な人を理解できない”という意味です。

自分の知っていることが全てではありませんし、理解できないことは自分の経験が足りないからなのです。

日本ではこれを「井の中の蛙」と呼びますが、ビジネスシーン等でもこうしたことは往々にして存在します。

「この企画の素晴らしさを、どうしてわかってくれないんだ!」と悩む前に、相手があなたの知らない世界を知っているかもしれない、あるいはあなたの経験が浅いのかもしれない。それゆえに良い企画が作れなかったのかもしれない。このような可能性に考えを巡らせるべきかもしれません。

まずは自身の「ちっぽけさ」を認識するということも、社会を生き抜く上では必要なことです。

 

3. 荘子の言葉|道を知る者は、必ず理に達す。

また「道を知る者は、必ず理に達す。」という荘子の言葉もあります。

“道をきわめた者は、必ず物事の道理に通じるようになる”という意味です。

世の中には見た目や外見にこだわる人がたくさんいます。ファッションや髪型、化粧だけでなく、仕事ぶりを見ても外面を気にする人が多いのが実状です。しかし道理、本質は「そこにはない」ものです。

荘子は物事をよく水に例えます。

水は形を変え、相手にぶつからず、避けてはいつの間にか制覇するものです。勢いをつければ岩をも砕き、流れを止めれば人の渇きを潤します。

しかし、多くの人は勢いだけを見て危険と見なします。本質はそこでは決してありません。

道理を知るということは道を知る、過程を知る、つまり変化の流れを知ることです。1つの地点だけを見ても道理を知ることはできません。

変化の流れを捉えることこそ「道理を知る」であり、自然と本質をつかめることでしょう。

 

今回のまとめ

現代社会では多くの場合、結果を求められます。

時にハードに働くことも必要ですし、たくさんの努力による成果は、私達の暮らしを様々な面で豊かにしてくれます。しかし、時には立ち止まって心穏やかになることも大事です。

今回ご紹介した荘子の言葉をヒントに、心穏やかになる瞬間を作ってみてください。