オムニチャネルとは?わかりやすい言葉の定義&解決すべき2つの課題

オムニチャネルとは、何でしょうか?

2012年頃から日本でも注目度を高めてきましたが、その実態を掴めていない方も多いのではありませんか?

2016年現在、様々な先行事例もでてきました。記憶に新しい一件だと、セブンイレブン鈴木会長の退任の際にも、改めてオムニチャネル構想が注目を集めましたね。

今回はそんなオムニチャネルのわかりやすい定義や意味を紐解きつつ、似たような言葉との違いから徐々に理解を深めていきましょう。

そして、最後に現状オムニチャネルが抱える解決すべき課題や、オムニチャネルが私たちマーケターの仕事をどのように変えるのか?といったことを考えていきたいと思います。

「オムニチャネルってネットでも店舗でも商品が買えるってことでしょ?」・・・いえいえ、オムニチャネルが描くコンセプトは、もっと違ったものです。

 

1. オムニチャネルの定義とは?

こちらはTechTargetと言う海外メディアが提唱する、オムニチャネルの定義です。英語ですがシンプルに書かれているので、参考にしたいと思います。

Omnichannel (also spelled omni-channel) is a multichannel approach to sales that seeks to provide the customer with a seamless shopping experience

出展:TechTargetーDEFINITION omnichannel

ここではオムニチャネルが様々なアプローチを通じて、顧客に対してシームレスな購買体験(a seamless shopping experience)を提供することが謳われています。

厳密な定義は提唱する人によって若干異なります。ただ、オムニチャネルを語る上でベースになっているコンセプトは、この「シームレスな購買体験」にあります。

スマートフォンが私たちの生活に浸透した結果、多くの場合、私たちは24時間いつでもどこでもインターネットに繋がる環境にいます。

このことは、商品・サービスの提供側と顧客の接点が、店舗・カタログに限らずオンラインでも、そして様々なデバイスからでも、まさにシームレスに生まれることを意味しています。

オムニチャネルが目指す、シームレス(継ぎ目のない)顧客体験が実現されようとするのは、ある意味必然なのかもしれません。

 

2. オムニチャネルとマルチチャネル・クロスチャネル・O2O?

オムニチャネルの定義が少しわかったところで、オムニチャネルと近い言葉をピックアップして違いを見ていきましょう。

2-1. オムニチャネルとマルチチャネル?

まずは「オムニチャネルとマルチチャネル」です。

言葉が誕生した順番は、マルチチャネルが先でした。店舗だけだったチャネルにカタログ・ネット通販といったチャネルが増えたことを意味しています。

オムニチャネルが目指すシームレスな顧客体験の考え方は、マルチチャネルにはありません。

2-2. オムニチャネルとクロスチャネル?

次は、「オムニチャネルとクロスチャネル」です。

クロスチャネルという言葉は、マルチチャネルが実現した結果として生まれる、チャネルを横断(cross)した顧客の購買プロセスを示唆します。

クロスチャネルで語られる購買プロセスには、カタログで限定商品を知って店舗で買ったり、ネット通販で予約した商品を店舗で受け取ったりといった例が挙げられます。

ただクロスチャネルの考えにはスマートフォンが前提にないので、オムニチャネルのような顧客体験はコンセプトにありません。

2-3. オムニチャネルとO2O?

最後に、「オムニチャネルとO2O」です。

O2Oは「Online to Offline」なので、オンラインでのアプローチが、オフライン(主に店舗)の顧客の行動に影響を与えることを指します。

オムニチャネルはOnline to Offlineのような一方向的ではなく、包括的なコンセプトを持っているので、その点は大きく違うと言えますね。

 

3. オムニチャネルが抱える2つの課題とは?

では、オムニチャネル構想を実現する上で、いったいどのような課題があるのでしょうか?

実を言うと、私は過去にリアル店舗とECサイトを同時運営した経験があります。その経験を通じて感じた、オムニチャネル化が進んだ際の課題は大きく2つだと考えています。

3-1. 顧客IDの統合

顧客に「シームレスな購買体験」を提供するオムニチャネルのコンセプトは、顧客IDの統合ができないと、机上の空論になります。

なぜなら、店舗で管理する顧客IDとオンラインで付与したIDが別だと、顧客への良いアプローチができないからです。それどころか、誤ったアプローチ方法で、顧客の購買体験を損なう可能性すらあります。

そのため、顧客IDの統合はクリアしなくてはならない大きな課題となります。

3-2. 在庫の一元管理

リアル店舗とECサイトの同時運営において、「あるはずの商品がない」状況は、顧客の不満足を生む大きな原因になります。

同時に、運営側としては在庫管理が杜撰になるため、二次的な問題に繋がりやすい側面もあります。そのため、在庫の一元管理は頭を悩ませる大きな課題です。

しかし、テクノロジーは必要に迫られて進化していくものです。2つの課題は決して小さくありませんが、テクノロジーの革新によって、より良い解決方法が必ず得られるでしょう。

 

4.オムニチャネルはマーケターの仕事をどう変えるのか?

それでは、オムニチャネルは私たちマーケターの仕事をどう変えていくのでしょうか?その点を考えてみましょう。

オムニチャネルは、店舗とネットの2軸で語られることが多いものの、SNS・デジタルサイネージ・ECサイト・WEBメディアなど、「あらゆる」顧客接点を持つことが本意です。

「あらゆる」となると、大企業でないと包括的で大きなマーケティング戦略の絵を描くことは難しいと想定されますが、複数の顧客接点からマーケティング戦略を考える必要性は、今後ますます高まることが予想されます。

これからのマーケターは、当然、WEBマーケティングだけではなく、リアルでのマーケティング経験も必要になりますし、マーケティングを体系的に理解していることも求められます。

つまり、様々なチャネルを横断してマーケティング戦略をつくる力が求められるでしょう。

 

今回のまとめ

オムニチャネルのコンセプトは壮大ですが、企業の規模や事業形態、マーケティング戦略においてできることを少しずつ進めることが大事です。

まずは実現できそうなことを小さくトライしてみて、しっかりと効果測定をしていきましょう。そして効果測定をする時は、ぜひアドエビスを思い出してくださいね。