購買行動の心理を知る4つのTIPS|顧客がそのブランドを買うのはなぜ?

ブランディングについて、今までいくつものTIPSをご紹介してきましたが、今回は顧客の購買行動とその心理に注目してみましょう。

以前、ブランディングとは「人々が企業・商品に抱く良いイメージを醸成すること」とお伝えしましたが、突き詰めていくと、その目的はより多くの人に商品を届けることであり、言い方を変えると、より多くの人に買ってもらうことです。

つまり、顧客の購買行動にアプローチして自社の商品を選んでもらい、売上を上げていくことこそ、ブランディングを通じて達成したいことだと言えます。

では、顧客はなぜそのブランドを選び、商品を購入するのでしょうか?その謎について心理面から考えるTIPSをご用意しました。

 

購買行動における心理=品質は関係ない?

まず、顧客が商品を購入する時には、どのような心理が働いているのでしょうか?

ブランディング22の法則」では、面白い考察を紹介しています。

長年の観察の結果、私たちは「市場における成功とブランドの比較テストの間にはほとんど何の相関関係もない」という結論に到達した。それが味覚テストであれ、正確度テスト、信頼テスト、耐久性テストであれ、あるいは独立した第三者によるその他の客観的なブランドテストであれ同様である。

ここで述べられていることは、「品質とブランド力には何の関係もない」ということです。つまり、最も高い品質のものが顧客から最高のブランドとして認められているかと言うと、全然そんなことはないですよといった話です。

顧客の心理としては、一番品質の良いものを選ぶのではなく、自分が考える一番良さそうなものを選ぶのですね。

 

購買行動に影響を与える “無意識的な連想”

顧客の購買行動に影響を与えようとした結果、アプローチの方法を間違えてしまうこともあります。

それはブランドを印象付けるために、やたらと「顧客の注意を引こうとするアプローチ」です。

顧客の購買行動、その心理を考える上で忘れてはならないのは感情であり、注意を引くために印象が強すぎるメッセージを発信したり、ただインパクトがある映像、感動的なストーリーなどを発信したところで、それがブランディングに貢献するか否かは別問題なのです。

「誘う」ブランド』で著者は以下のように言います。

心の琴線に触れる優れたコマーシャルに、消費者のエンゲージメントと注意を引きつける力があるのは確かだが、(中略) 注意を引きつけても、期待するほどの効果は得られない。

著者はこのあとの文章で、ただ注意を引きつけてもコマーシャルへの反論を引き起こす可能性があると指摘し、本当に重要なのは ”無意識的な連想” だと説きます。

つまり、私たちは顧客に対して様々なタッチポイントでブランドを印象付けて、”無意識的な連想” を引き起こすことで、初めて感情を動かすことができるということです。

そして、その感情を通じて初めて購買行動に影響を与えられるのです。

一方で、無意識的な連想ではなく、その瞬間だけの表面的な注意を奪うアプローチでは、顧客の感情を動かすには至らない可能性が高いと言えます。

 

成功するブランドの心理的なアプローチとは

私たちは実際、意識的に商品を選んでいるようで、無意識のうちに様々な影響を受けています。

例えばジャックダニエルというウィスキーに対して、あなたはどのような印象を持っているでしょうか?

おそらく、返ってくる答えは「無骨でダンディ」「ワイルドで男らしい」「かっこいい大人の男性」といった答えが多いと思います。

では具体的にはどこで、どのような広告を見てそう思ったのでしょうか?あるいは、あなたはジャックダニエルに関して具体的に何を知っているのでしょうか?

(ジャックダニエルは、あなたに対してどのような心理的アプローチをしたのでしょうか?)

この問いに答えられない人は、おそらく過去にジャックダニエルの広告を見たものの、覚えていないのでしょう。

しかし、確かなことはジャックダニエルはあなたの無意識下に潜入して、狙い通りのブランドイメージを構築することに成功しているということです。

ブランドは顧客の無意識に訴えかけるような、様々な工夫や仕掛けを行うことで、顧客のブランドイメージを構築し、購買行動に影響を与えることができます。

これはジャックダニエルに限らず、成功しているブランドに一貫して言えることではないでしょうか?

 

ブランドが考えるべき2017年のアプローチ

ではここで2017年という、 ”今” という時代について考えてみると何が起こっているでしょうか?

かつては多額の予算を使い、マス広告を使った大々的なプロモーションを行うことで、たくさんの認知を生み出し、最終的にそれが消費につながりました。

そして今、インターネットが世界中の人々をつなぎ、情報は一層オープンになり、透明性の高い時代になっています。

顧客の購買行動に焦点を当てると、主にマス広告の影響を受けていた時代から、若い世代を筆頭にSNSからの影響が次第に大きくなっています。

このような時代において、ブランドが顧客の購買行動に影響を与えるには、どのようなアプローチが必要でしょうか?

ブリュードッグの創業者、ジェームズ・ワット氏は著書「ビジネス・フォー・パンクス」で以下のように言います。

21世紀においては、ぶれないこと、魅力的であること、オープンであること、誠実であること、統一感を示すことができてようやく、ブランド構築の第一歩を踏み出せる。

今の時代、ブランドが顧客の購買行動に影響を与えるには、ジェームズ・ワット氏が言うような「ぶれない」「魅力的」「オープン」「誠実」「統一感」といったキーワードは非常に重要になってきます。

その上で、いかに顧客の ”無意識的な連想” を引き出せるかが、勝負の分かれ道となってくるでしょう。



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